「今ある仕事のうち27%は2030年には自動化され、1,660万人分の雇用が代替される」
引用:「The future of work in Japan」マッキンゼー・グローバル・インスティテュート
このような報告書も出ているように、転職を考えるなら“これからも必要とされる職種”を選択することは大きな課題にもなっています。
そんな中で「Webエンジニアには将来性がある」と聞いたことはありませんか?
慢性的な人手不足が叫ばれているWebエンジニアは、今後も引き続き求められ続けられる職種で将来性もあるといえます。
今回は、弊社でも採用を強化しているWebエンジニアの将来性について解説していきます。
目次
(1)Webエンジニアに将来性がある理由
Webエンジニアに将来性があるとされる理由は、2つあります。
- 慢性的な人材不足であること
- 今後も引き続き需要が伸び続ける分野の重要な職種であること
つまり、今も、これからも、必要とされている職種にも関わらず、人手が増えていないため、需要に対して供給が追いついていない状態になっているのです。
「Webエンジニアは人材不足ではない。むしろ今は増えすぎて飽和状態だ」と言われることもありますが、それは違います。
確かに、以前よりはWebエンジニアの数自体は増えていますが、需要の増加には追いつかず、供給とのバランスは今でも保たれていない状態です。
また、Webエンジニアを必要とするサービスやアプリの開発はまだまだ発展を続けているため、企業にとって必要不可欠な存在であることは変わっていません。
・Webエンジニアが慢性的に人材不足となっている背景
なぜ慢性的に人材不足になってしまうのか、その背景には大きく3つのことが関係しています。
- Webサービスの増加
- プログラミングスキルは身につけるのが難しい
- 進歩が早く勉強し続けなければならないため、人材が定着しづらい
-1.Webサービスの増加
Webサービスとは、Web=インターネットを通じて受けられる様々なサービスのこと。
Twitter・Facebook・LINEなどのSNS、ネットショッピング、予約システム、動画配信サービス、今こうして読んでいる記事を見るのも、すべてWebサービスです。
日常生活のありとあらゆる場面で使われているため、現代も未来においても重要なサービスとなっています。
そのWebサービスを構築するために欠かせないのがWebエンジニアです。
これまでWebサービスの展開をしていなかった業界も次々に参入していることや、ビジネスにおいてもDX化が進んでいることなどからも、今後、益々必要とされていく職種だといえます。
-2.プログラミングスキルは身につけるのが難しい
Webエンジニアとして仕事をするためには、プログラミングスキルを身につけなければなりません。
スキル習得の第一歩は、プログラミング言語の学習です。
しかし、Webエンジニアとして活躍するために習得すべき言語は多く、JavaScript・Java・C++・Python……とたくさんあります。
一つの言語でも覚えることが山のようにある中、多くの言語を身につけ使いこなせるようにならなければならないため、勉強段階で挫折してしまう方も多くいるのです。
そのため、Webエンジニアを目指そうとしていても途中で諦めてしまい、実際に仕事にできるようになる方が多くはないことも、人材不足の理由の一つとなっています。
-3.進歩が早く勉強し続けなければならないため、人材が定着しづらい
WebサービスなどのIT分野は、日々進歩しているため、そのスピードについていけるよう勉強し続ける必要があります。
日頃から情報を収集しアップデートしていかないと置いてかれてしまうため、走り続けていくことに疲れてしまうなど、人材が定着しづらい一面も。
同時に正確性も求められ、一文字でも間違えるとエラーが発生してしまうという、精神的にも張り詰めた状態が続きます。
そうした部分できつく感じられることもあり、向き・不向きがはっきり分かれる職種でもあります。
他にも、Webエンジニアはプログラミングスキルや業務経験を活かして、他のさまざまな仕事に挑戦していきやすいことも、将来性があるとされる理由の一つでもあります。
次はWebエンジニアが目指せるキャリアパスについて、詳しくご紹介していきますね。
(2)Webエンジニアのキャリアパスや年収事例
Webエンジニアとして対応する業務は、さまざまな職種へのステップアップができるものが多くあります。
ここでは、Webエンジニアから目指せる以下3つのキャリアパスをご紹介します。
- PdM(プロダクトマネージャー)
- PM(プロジェクトマネージャー)
- フリーランス
・PdM(プロダクトマネージャー)
PdM=プロダクトマネージャーとは、プロダクト(製品・サービス)の企画から販売戦略などのマーケティングまで、すべてに責任を負ってマネジメントを担当する職種です。
「何を」「なぜ」作るのか考え、決定し、成功に導く役割を担っています。
プロジェクトの人材・時間管理がメインのプロジェクトマネージャーとの違いは、プロダクト自体に焦点を当てて対応する点です。
具体的な仕事内容は、4つに分けられます。
–1.プロダクトの企画
どんなものを作ったらよいのか、企画を行います。
市場調査などを元に「ユーザーが求めているものは何か」「製品やサービスを作ることでどんなことが解決されるのか」を考えて、ロードマップと呼ばれる管理表を作っていくのが仕事です。
–2.プロダクトの開発
開発そのものは専門スキルを持つ担当者が行います。
PdMは「どうしてその製品を作るのか」や必要な機能などを文章化して、目的に沿ってプロダクトが開発されるように管理していく役割を担います。
–3.プロダクトの販売
販売そのものや、マーケティングなどは営業部署が担う部分もありますが、もともとの目的からズレていないかなど、全体を管理するのはPdMの仕事です。
–4.プロダクトの撤退
PdMの役割はプロダクトの販売までではなく、撤退時期を見極めて経営者やクライアントに提案するところまで含まれます。
PdMの平均年収は、745万円ほど。
業界によって差が大きく、アパレル業界の場合は350〜500万円、IT業界では500〜1,000万円程度と幅が広いのも特徴です。
・PM(プロジェクトマネージャー)
PM=プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体の管理を行う職種です。
予算・納期・納品物すべての責任を負い、無事完成へと導く役割を担っており、「いつまでに」「どう」作るのかを管理する仕事です。
具体的には、以下の流れで仕事をしています。
–1.企画・計画
プロジェクトを開始する前の準備を行います。プロジェクトを完成させるためには”人材・物資・お金”がそれぞれどのくらい必要なのかを見積もり、スケジュールや予算を決定する仕事です。
–2.プロジェクトの遂行・管理
1で決まったスケジュールや予算に沿って、プロジェクトがきちんと遂行しているか、適宜確認をして管理を行います。問題発生時の対応、改善もPMの仕事です。
–3.プロジェクトの納品・引き継ぎ
プロジェクトが完遂するまでがPMの仕事なので、修正等をすべて終わらせれば仕事終了です。保守運用が必要なものであれば専門部署へ引き継ぎます。
PMは、プロジェクト進行に必要なスキルと幅広い知識を身につけた上で、マネジメントを行うためのスキルも持ち合わせていないと成り立たない職種です。
そのため、PMの平均年収は690万円*と比較的高めになっています。
*参考:「職業情報提供サイト」
・フリーランス、副業を行う
Webエンジニアの担う仕事は、その部分だけ切り分けて依頼をしやすいこともあり、フリーランスや副業で稼ぎやすいのも特徴です。
フリーランスや副業で稼ぐようになると、依頼を請ける際の要件確認や経理業務もしっかり行って確定申告を行わければならないなど、エンジニア以外の仕事も増えます。
自分で自分を管理することが苦ではない方に向いている働き方といえるでしょう。
副業の場合は本業があるため、どの程度稼げるかは副業に割く時間がどのくらい取れるか、によって大きく変動します。
フリーランスの場合は、500万円程度とされています。
ただ、スキルによっても大きく変動するため、IT技術を担うフリーランスの多くが300万円未満〜500万円の年収*となっています。
中には700万円超え、1,000万円超えの方もいるため、スキルを磨くことで年収アップを目指すことはできるでしょう。
*参考:「IT人材白書2016」
(3)需要のあるWebエンジニアとはどんな人?企業が求める人材とは
Webエンジニアは、将来性のある職種ではありますが、技術レベルや持っているスキルによって、企業から求められる人材になれるかどうかが決まります。
将来的にも需要のある、企業から求められるWebエンジニアの特徴は、以下の3つです。
- スキルが高い
- コミュニケーション力がある
- 常に新しい情報をキャッチアップできる
・1.スキルが高い
シンプルですが、やはり高いスキルをお持ちの方は将来性も高いです。
スキルが高いとは、たくさんのプログラミング言語に対応できることだけではありません。
先を見越したプログラミングコードが書けるようになることが重要です。
例えば、言われたことをそのままコーディングするのではなく、「効率が上がる方法」「後から追加する際に、追加しやすくなる方法」など、起こり得ることをどれだけ想定して要件定義をしたり、コードを書いたりできるということ。
他にも、「AがダメならBで動けるようにしておく」など工夫していくことも大切です。
先を見越したコードを書けるようなスキルを身につけるためには、場数を踏んでさまざまなトラブルを経験し、多くの実務経験を得ることが重要です。
経験の少ないうちは、想像力を働かせて考えたり、経験値の高い方に聞いたりして意識するようにしていきましょう。
・2.コミュニケーション力がある
Webエンジニアも、コミュニケーション力は必須です。
Webサイトの構築やサービスの設計には、Webディレクターをはじめ、Webデザイナー・ライター、クライアント側の担当者など、たくさんの人とコミュニケーションを取る必要があります。
相手への配慮や気遣いなど、一般的なコミュニケーション力はもちろんですが、Webエンジニアの場合は、「相手が何を考えているのか察する力」が必要です。
先を見越したコードを書くためには、「ユーザーがどう考えて行動するか」を先読みする力が役立ちます。
また、クライアントがどう思うかを考えながら作ることで、起こりうるトラブルを未然に防ぐコードが書けたり、事前に確認をして対応方法を決めたりといった行動につなげられることも。
コードと向き合うことばかりにフォーカスが当たりがちですが、コミュニケーション力も重要な職種なのです。
・3.常に新しい情報をキャッチアップできる
Web業界やIT業界は、変化のスピードがとにかく早く、常に情報がアップデートされていきます。
そのため、常に新しい情報のキャッチアップを行い、最新情報の入手は必須です。
中には、勉強をして使いこなしてきたプログラミング言語が、将来的に使われなくなることもあります。
しかし、ある日突然昨日まで使っていた言語が使えなくなることはありません。
最新情報を常にキャッチアップしていれば「この言語はいずれ、別の言語に置き換えられそうだ」ということがわかり、勉強をしておく余裕が持てます。
また、企業の中でWebエンジニアとして責任をもつ立場になっていたら、最新情報を他の社員に共有しなければなりません。
新しい情報をキャッチアップできて、勉強し続けている人は、企業にとって大切な存在になっていきます。
Webエンジニアとしての将来性は自分が作っていくともいえるのです。
(4)Webエンジニアの仕事内容
ここまでWebエンジニアの将来性について解説してきましたが、そもそもどんな仕事をしている職種なのでしょうか。
Webエンジニアが担当している仕事内容について簡単に説明をします。
・Webエンジニアの仕事分類
Webエンジニアは、Webを使ったサービス・アプリなどの開発・設計をする仕事です。
担当する部分によって、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに分けられます。
-フロントエンドエンジニア
ユーザーから見た、見栄えの部分の設計・プログラミングを担当。
Webデザイナーが指定した配色・配置を元に、ユーザーの利便性(UX)や視認性(UI)などを考慮しながら、設計した内容を元にプログラミングを行います。
-バックエンドエンジニア
ユーザーからは直接見えにくい、サーバーやOS、データベース上の情報などを開発・設計・プログラミングを担当。
サービスやアプリの根幹を扱うため、1つ間違えることで、それまで構築してきたものがすべて崩れてしまったり、データがなくなってしまったりすることも。高いスキルを要する仕事です。
・Webエンジニアの仕事の流れ
次に、仕事の流れを紹介していきます。
-1.企画・要件定義
企画者やクライアントからヒアリングを行い、「どんなもの」を「どう作っていくか」要件定義を行います。
クライアントに「こうすると実現できますよ」「Aの場合は、Bに気をつけないとトラブルが起こりやすいので、Cにしませんか」と提案して、作っていくものの大枠を作っていくのがWebエンジニアの仕事です。
-2.開発・コーディング
企画・要件定義が終わると今度は実際の開発・コーディング作業に入ります。プログラミング言語を使って、クライアントの目指すものを作っていく作業です。
-3.運用・保守
実際に作り上げたものを運用したり、保守=メンテナンスを行ったりするのもWebエンジニアの仕事です。
運用中にトラブルが起こったらコーディングを書き換えたり、手動で行ってきた作業を自動化したりなど、運用後にもやることはたくさんあります。
この時にサーバーやOSなどの知識を要することが多くあるため、Webエンジニアは幅広い知識を持つ必要があるのです。
(6)Webエンジニアに未経験でなりたい人を大募集!
Webエンジニアの将来性やキャリアパスなどについてご紹介してきました。
「Webエンジニアに将来性があるのはわかったけど、いざ本腰を入れて目指すにはやっぱり勇気がいる」
そう思っている方も多いのではないでしょうか?
そこでおすすめしたいのがラクスパートナーズの「超実践型研修」です。
▼超実践型研修って何?
1.Webエンジニア未経験でも参加できる
2.期間はたったの3ヶ月
3.同期と一緒にスタートできるので心強い
一般的なエンジニアスクールの場合、一人でカリキュラムを受講することが多く、途中で挫折してしまうことも。
一方でラクスパートナーズの場合、同期とともにスタートして、チームとして一緒に開発を行います。
分からない点などを話し合ったり、切磋琢磨しながら学べる点は嬉しいポイントです。
「目指すかどうか迷っている」「向いているかどうか不安」そのような方は、是非一度お問い合わせにてご相談ください。
未経験職種へのチャレンジは、1歳でも若い方が有利です。これを機に、1日でも早くライバルに差をつけていきましょう!