フロントエンドエンジニアは、Webサービスやアプリの「フロントエンド側」の設計や構築をする仕事です。
この作業にはHTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を用います。
専門職とはいえ、フロントエンドエンジニアは20代未経験からでも就職しやすいことも大きな特徴です。
本記事では、未経験からでもフロントエンドエンジニアになれる理由と20代の採用率が高い要因を詳しく解説していきます。
加えて、フロントエンドエンジニアに必要なスキルや勉強方法もご紹介しています。
フロントエンドエンジニアへの就職に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
フロントエンドエンジニアは未経験からでもなれる!
フロントエンドエンジニアは、WebサービスやWebアプリにおける「フロントエンド部分」を設計・構築します。
フロントエンドとは、ユーザーが直接操作する部分です。
一方、ユーザーの目に触れることが少ない、システムに必要なサーバーの設計構築を担当する人を「バックエンドエンジニア」といいます。
フロントエンドエンジニアが未経験からでもなれる理由は、大きく以下の3つです。
・圧倒的な人手不足だから
・資格や学歴に制限がないから
・20代ならポテンシャル採用もありえるから
以下、それぞれの理由を詳しく解説していきます。
フロントエンドエンジニアは圧倒的な人手不足
フロントエンジニアは圧倒的な人手不足のため、未経験からでも就職できます。
厚生労働省の発表によると、IT業界の有効求人倍率は1.48倍(全体は1.22倍)でした。
これは、100人の求職者に対し148件の求人があるという意味で、人手不足の売り手市場といえるでしょう。
システム開発会社も、経験者に限定して募集できるほどの余裕がないのが実態です。
参考「厚生労働省:一般職業紹介状況(令和4年3月分及び令和3年度分)について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25302.html
資格や学歴に制限がない
フロントエンドエンジニアとして就職するのに必須の資格はなく、年齢制限もありません。
世の中には、大卒以上でないとなれない仕事や、一部の公務員のように「応募条件が30歳未満」となっている求人もあります。
それに比べるとフロントエンドエンジニアは学歴・資格が不問の求人がほとんどのため、チャレンジしやすい職業といえるでしょう。
20代ならポテンシャル採用も十分ありえる
フロントエンドエンジニアは、未経験でもチャレンジしやすい職業とはいえ、覚えることは比較的多い職種です。
そのため、企業側も新しいことを学ぶ体力や気力が豊富な人材を求めています。
一般的に30代以降は体力や気力が減ると思われ、未経験業種・職種の転職が難しくなります。
しかし20代であれば「将来性がある」と判断されれば、未経験であっても採用されることが多いです。
フロントエンドエンジニアに向いている人の特徴
フロントエンドエンジニアに向いているのは、以下の特徴を持った人です。
・裏側から支えることにやりがいを感じる人
・人の意見を素直に取り入れる人
・最先端のテクノロジーに興味・関心がある人
一方、20代で体力や気力が充実していたとしても、向いていない仕事に就くのはおすすめしません。
自分の能力が発揮されないと、働いていても辛く感じるからです。
フロントエンドエンジニアに興味を持っている人は、ぜひ参考にしてください。
裏側から支えることにやりがいを感じる人
フロントエンドエンジニアは、システムを裏側から支える存在です。
そのため、決して目立つ存在ではなく、ユーザーから直接的に感謝されることは少ないでしょう。
自分が表に立って目立つことにやりがいを感じる人よりも、Webサービスやアプリを裏側から支える「縁の下の力持ちタイプ」の人に向いています。
人の意見を素直に取り入れる人
アプリの開発において、フロントエンドエンジニアはWebサービスやアプリの「ユーザーから見える部分」を設計・構築するため、ユーザーの気持ちに寄り添う姿勢が必要です。
クライアントやユーザーから意見をいわれることも多いため、人の意見を素直に取り入れられる人は向いているといえるでしょう。
最先端のテクノロジーに興味・関心がある
最先端のテクノロジーに興味・関心があることも必要な資質です。
IT業界の技術は日々進歩しており、常に新しい技術やトレンドを追わないと、取り残されてしまいます。
最先端のテクノロジーについて勉強し続けられる熱心な人こそ、フロントエンドエンジニアとして活躍できるでしょう。
フロントエンドエンジニアに必要なスキル
フロントエンドエンジニアとして働くには、以下の様々な知識やスキルが必要です。
・プログラミングスキル
・CMS構築スキル
・SEO対策に関する知識
・ユーザー目線に立つ想像力
・タスク管理能力
それぞれ順に詳しく解説していきます。
プログラミングスキル
Webサービスやアプリをコーディングするにあたって、プログラミンスキルは欠かせません。
コーディングとは、Webデザインをプログラミング言語を用いて、画面上で見えるようにすることです。
コーディングをするためには、以下のプログラミング言語を習得しましょう。
・HTML
・CSS
・JavaScript
・PHP
特にJavaScriptは多くのWebページで使用することが多く、充実したコンテンツを作成するためには重要なスキルです。
CMS構築スキル
フロントエンドエンジニアに必要なスキルとして、CMS構築があります。
CMS構築とは「コンテンツ管理システム」で、Webサービスやアプリの作成・編集作業を簡易化するシステムです。
例えば、HTMLやCSSを用いて文字のスタイル(大きさ・フォント・色)をあらかじめ定義しておけば、他の人の作業を簡易化できます。
最近ではCMSを導入する企業も増え、フロントエンドエンジニアが構築・管理するケースが多いです。
しっかりとしたCMSを構築することで、コンテンツの更新が簡単に行えます。
SEO対策に関する知識
フロントエンドエンジニアには、SEO対策の知識も必要です。
SEO対策とは、検索した時に自社サイトが上位に表示されるようにすることです。
せっかく作ったWebサービスもSEO対策を施していないと、ユーザーの検索に引っかからないため見られません。
そのため、SEO対策はマーケティングにおける重要事項といえるでしょう。
SEO対策を理解したうえでWebサービスを構築していくことも、フロントエンドエンジニアの重要な仕事です。
ユーザー目線に立つ想像力
ユーザーの目につくフロントエンドを設計するには、ユーザー目線に立つ「想像力」も必要です。
ユーザーが「使いづらい」と感じた場合、作成したWebサービスやアプリから人が離れてしまいます。
そのため、フロントエンドエンジニアは外観や操作方法を表す「UI」や、サービスの体感「UX」を考え、適切な設計が求められます。
タスク管理能力
フロントエンドエンジニアには、自分が担当業務を管理する「タスク管理能力」も求められます。
Webサービスやアプリを作るとなると、コーダーやバックエンドエンジニアなど、様々なメンバーと連携が必要です。
もし、自分の担当業務が遅れると、他部署やクライアントに迷惑をかけてしまうでしょう。
決められた期日までに担当業務をこなす「タスク管理能力」は、フロントエンドエンジニアにとって大変重要です。
20代未経験からフロントエンドエンジニアを目指す際におすすめの資格
20代未経験からフロントエンドエンジニアを目指す際におすすめの資格は「HTML5プロフェッショナル認定試験」と「Webクリエイター能力認定試験」です。
・学べる内容
・試験概要
・仕事でどう役立つか
・難易度
それぞれの資格について上記ポイントを詳しく説明するので、未経験からフロントエンドエンジニアを目指す人は参考にしてください。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5、CSS3、JavaScriptに関する知識・技術を審査する試験です。
試験には「レベル1」と「レベル2」があり、レベル1ではシステムの実装における基礎的な知識・技術が求められます。
レベル2はレベル1を取得していることが受験資格で、さらにJavaScriptの深い知識や技術を問われます。
20代未経験からフロントエンドエンジニアを目指す方は、レベル1を取得するとHTML・CSS・JavaScriptの基礎的な知識を証明できるため、就活でも有利です。
受験はオンライン(CBT方式)で受けられるため、興味のある方はぜひチャレンジしてみましょう。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター認定試験とは、Webサービスの構築力を測定する試験です。
これは「W3C」という国際団体が目指している「全てのブラウザでWebサービスを閲覧できるようにする」国際基準に則った試験内容となっています。
Webサイト制作だけでなく、Webデザインの知識や技術を習得できることも大きなメリットです。
「Web制作・Webデザインに関する知識・技術を持った人」と評価されるため、就職においても有利です。
試験は「スタンダード」と「エキスパート」に分かれています。
しかし、どちらも合格率は高く実務経験などの受験資格もないため、未経験の方でも目指しやすい資格です。
フロントエンドエンジニアに必要なスキルの習得方法
フロントエンドエンジニアに必要なスキルの習得方法を3つご紹介します。
・書籍
・学習サイト
・プログラミングスクール
以下、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。
プログラミング関連の書籍
自宅でじっくりと学びたい方には、プログラミング関連の書籍(HTMLやJavaScriptに関するもの)による学習がおすすめです。
書籍を読みがら、実際にPCを操作することで、効率的に学習できます。
また、書籍は1冊2,000〜3,000円程度で購入でき、ランニングコストなどの追加費用もかかりません。
そのため、低コストで学習できることも大きなメリットです。
しかし、分からない点があっても質問できる人がいないため、学習に時間がかかる点はデメリットといえるでしょう。
プログラミングの学習サイト
他には、プログラミングの学習サイトを利用する方法もあります。
PC上で説明を受けながらプログラミング操作が出来るので、効率的に学習を進められます。
PCさえあれば時間や場所を選ばないので、特に「隙間時間に学習を進めたい方」におすすめです。
デメリットとしては、書籍と同様、分からないことを質問できる環境が少ないことです。
学習サイトに問い合わせて返事をもらうこともできますが、やはり直接聞かないと解決しないこともあります。
プログラミングの学習サイトは月額の利用料がかかる場合がほとんどですが、一部無料で体験できるサイトもあるので、1度気軽に利用してみるのもありです。
プログラミングスクール
時間とお金に余裕があれば、プログラミングスクールに通うのも1つの手です。
プロの講師より直接指導を受けられるため、短期間で効率的にプログラミングスキルを習得できます。
書籍や学習サイトに比べて、分からない点をすぐに質問できる点は大きなメリットです。
一方、プログラミングスクールは受講料が高いです。
安くても20万円ほど、高いと100万円近くかかるものもあり「参加したものの自分には合わなかった…」という人も珍しくありません。
そのため、覚悟を持って学ぶ意欲のある人におすすめです。
【まとめ】
本記事では、フロントエンドエンジニアに未経験でもなれる理由や、必要なスキル、学習方法をご紹介しました。
IT業界は深刻な人手不足のため、20代の方なら1つずつ学習をしてスキルを習得すれば、未経験でも就職できます。
本記事で紹介した学習方法で最低限のスキルが身に付いたら、早めに実務経験が積める企業に就職するのがおすすめです。
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20代未経験の方でも意欲のある方は大歓迎ですので、フロントエンドエンジニアに興味のある方は、ぜひ1度お問い合わせください。